ダンサー育成プロジェクトは、リハーサルと共に1ヶ月が過ぎました。
毎日合っているので、プロジェクトとはいえ、ダンスカンパニーの様なまとまりがあります。
初めの1週間目からダンサーのポテンシャルの高さと集中力に手応えを感じました。
レッスンをしてからのリハーサルは、やはり全然違います。
音出し1発目から100パーセント本気で踊れます。
そして毎日(週5回)顔を合わせてのレッスン。クラシックバレエ、コンテンポラリー、踊るためのトレーニング&ストレッチ 1週間多岐にわたります。
舞台に向けて上手くなるようにクラスから体の使い方などを一人ひとりに徹底的に指導するので、レッスン内容と振付がリンクしていきます。
振付の段階に入ったときにイメージが伝わりやく、振付の動きだけでなく、その先の質感・ニュアンスまでも踊り込めて、作品を掘り下げられます。
ここまでの濃いリハーサル内容は、今までに出来なかった事です。
ダンサーも、お月謝を払ってレッスンをしているのでなく全て無料で、交通費支給です。
日本ではレッスンは各自払ってレッスン。若いダンサーだと、バイトと掛け持ちで踊っている子も多く、ついついレッスンは「まぁ、いっか・・」となりがちなったり、金銭的な理由で週2・3くらいというのも。
リハーサルだけでは上手くならなず、基本的な体のベースをつくるのは、やはりレッスンです。この当たり前な事でさえ、毎日実践するのは、バレエ団以外難しいのが現状です。
だからこそのダンサー育成プロジェクト。
ダンサーの底上げをしなければ、良い作品は出来ないし、なんとなく踊れる感じのダンサーになってしまう。経験してきた事を若いダンサーに伝えていく共に、一緒に私も成長できるようにならないと、日本の舞踊界は、世界に取り残されます。
毎日踊れる環境は、ダンサーにとても感謝されます。
1ヶ月経つと確実に体も変わり上手くなりますね。
そして作品もダンサーのレベルに合わせる事なく、妥協せずに創れて、それに応えようと一生懸命踊ってくれています。
ありがたい事です。
ここからが勝負です。
毎日のレッスンとリハーサルにも慣れてきて、気が抜ける時期になるのが2ヶ月目。
「本番までまだあるしな。」と思いがち。
求められるモノにどれだけ応えられるのか、それ以上のものをだして踊ってくるか、これがダンサーの仕事です。
振付家の私はそろそろ結果を求めてきます。
出来ないところは練習するなり、どうように考え過ごして、自分に足りないところは改善していくのかで、残りの2ヶ月は人によって差が出てきます。
皆それぞれ課題があります。
踊りに専念できる環境の中で、どれだけ打ち込めるか。
人の10倍時間がかかる人は、10倍練習しなくてはならない。
今それをしないと、海外のカンパニーだろうが、日本だろうがどこに行っても同じだから。
どこかで自分を乗り越えていかないと、次のステージにはいけないから。
私は、この公演のためだけでなく、今後の彼女たちのダンサーとしての良さをどれだけ引き出せるのか、私の手腕でもあり責任でもあります。
私も本気でぶつかっていきます。
たぶん今まで以上に。
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